ホラー映画好きなら、2024年の話題作「エルダリー/覚醒」を見逃すな!
地球規模の問題となっている温暖化をテーマに、記録的な猛暑が人々を狂気へと追い詰める異色ホラーだ。
スペインの首都マドリードを舞台に、異常気象によって覚醒した老人たちが暴れだす恐怖を描く。
見た目はただの老人だが、その内側には何かが目覚めている。
■映画「エルダリー/覚醒」のあらすじ
舞台は猛暑に見舞われたスペインのマドリード。
日に日に気温が上昇し、人々の精神が限界に達しつつあるある日、主人公ナイアの祖母ロサが、祖父マヌエルの目の前で突如バルコニーから飛び降りた。
それを目の当たりにしたマヌエルもまた、徐々に異常な行動を取り始め、次第に家族に対して狂気をむき出しにする。
だが、それはマヌエルだけではなかった。
街中の老人たちが次々と奇行を繰り返し、ついには殺意をむき出しにしていく。
猛暑が続く中、マドリードは狂気の街と化し、逃げ場を失った人々は恐怖に支配されていくのだ。
■映画「エルダリー/覚醒」 作品情報
「エルダリー/覚醒」は、スペインのホラージャンルに新たな風を吹き込む作品だ!
監督はラウル・セレッソとフェルナンド・ゴンザレス・ゴメス、彼らの手によって織りなされる不気味な世界観は、観る者をその場から動けなくさせる。主演を務めるのは「プラットフォーム」で知られるソリオン・エギレオル。
彼の演技は狂気を増幅させ、観客をじわじわと恐怖へと誘う。
他のキャストも、グスタボ・サルメロンやパウラ・ガジェゴといった実力派が集結し、作品に深みを与えている。
■映画「エルダリー/覚醒」の恐怖ポイントTOP5
- 老人たちの覚醒
普通の老人が、突然狂気に駆られて殺戮マシーンと化すというシナリオが恐怖の極みだ。
彼らの行動は予測不可能であり、その不気味さが見る者の心に深く突き刺さる。 - 猛暑による精神崩壊
気温が40度を超える猛暑の中で、人々の精神が徐々に崩壊していく様子が描かれる。
この異常な気候が、作品全体に不安と恐怖を植え付ける要因となっている。 - 日常が一変する恐怖
何気ない日常が、一瞬にして狂気と恐怖に塗り替えられる。
この急激な変化が、観客に強烈な衝撃を与える。 - 老人たちの異常行動
老人たちの奇行や、狂気に満ちた行動が作品の核となっている。
彼らの行動は一見無意味にも見えるが、そこに潜む狂気が恐怖を倍増させるのだ。 - クライマックスの狂乱
ラスト20分で一気に狂気が爆発する。
これまでの積み重ねが一気に解放され、観客は恐怖の渦に巻き込まれる。
このクライマックスが、この映画の真髄である!
■映画「エルダリー/覚醒」の残念ポイントTOP3
序盤のスローペース
序盤は不穏な空気が漂うものの、展開がやや遅いと感じるかもしれない。
じわじわとした恐怖が得意ではない人にとっては、やや退屈に映る部分もあるだろう。
猛暑のリアリティ不足
猛暑がテーマであるにもかかわらず、登場人物たちがその暑さを感じさせないのが残念だ。
これがもっとリアルに描かれていれば、恐怖感が一層高まっただろう。
老人たちの行動が曖昧
老人たちの異常行動が、必ずしも猛暑と結びついているわけではない。
結果として、映画全体のテーマがややぼやけてしまっている感がある。
映画「エルダリー/覚醒」キャストの魅力
主演のソリオン・エギレオルは、その表現力でマヌエルという老人の狂気を見事に演じている。
彼の演技は、ただの恐怖を超えて、観客の心に深いインパクトを残す。
他にも、グスタボ・サルメロンやパウラ・ガジェゴといったキャストが、作品のクオリティをさらに高めている。
彼らの演技が、この作品の成功に大きく貢献しているのだ。
映画「エルダリー/覚醒」監督の魅力
監督を務めたラウル・セレッソとフェルナンド・ゴンザレス・ゴメスは、これが2作目となるが、その独自の視点と演出力で一気に注目を集めている。
彼らは、不穏な空気を巧みに作り上げることに長けており、観客を引き込む手腕は見事だ。
「パラミドロ」で培った経験を存分に活かし、ホラーというジャンルに新たな視点を加えた。
この監督コンビは、今後もさらに注目を集めること間違いなしである!
映画「エルダリー/覚醒」の感想・レビュー
「エルダリー/覚醒」は、一部の観客には物足りなさを感じさせる部分もあるが、それでもホラー映画としての魅力は十分だ。
特に、ラスト20分の狂乱は圧巻で、ここだけでも見る価値があると言えるだろう。
ただ、序盤のスローペースや、猛暑のリアリティ不足が気になる人もいるかもしれない。
だが、それらを差し引いても、この作品は一見の価値がある。
観た後に残る不安感と、じわじわと広がる恐怖は、まさにホラー映画の醍醐味だ!
「エルダリー/覚醒」好きにおすすめの映画TOP3
- 「プラットフォーム」
ソリオン・エギレオル主演のもう一つの異色ホラー。
社会の階層構造を鋭く描き、恐怖と不条理が交錯する。 - 「マッド・ダディ」
ニコラス・ケイジ主演の発狂コメディ。
突如狂い出す親たちが暴れまわる、痛快かつ恐怖を感じさせる異色作。 - 「パラミドロ」
「エルダリー/覚醒」の監督コンビによる前作。
クリーチャー・ロードムービーとして、独特の世界観と緊張感が楽しめる。
まとめ
「エルダリー/覚醒」は、温暖化という現代の大きなテーマを背景に描かれる、異色のホラー映画だ。
序盤のスローペースや、猛暑の描写にやや物足りなさを感じるかもしれないが、それを凌駕するラスト20分の狂乱が待っている。
この映画は、観た後も心に残る恐怖を与え、何度でも考えさせられる作品だ。
ホラー映画ファンなら、一度は必ず観ておきたい一本である!